2014年にインターネットなどで薬品の通信販売が解禁され、自宅からお薬を手軽に購入する方法として市民権を得ています。
通信販売における登録販売者資格の活かし方としては、通販を行う企業でテレフォンオペレーターとして働く方法があります。
お客さんの健康や薬に関する悩みなどを聞き取り、アドバイスや提案をするのが主な仕事です。
店舗での接客と違い、お客さんと直接接することがない通信販売は、服装や髪形の制約が少なく自由なスタイルで働きやすい環境です。人見知りで接客スキルに自信がない方も、対面しない電話での案内なら緊張しにくいこともあります。
品出しやレジといった業務がなく、お客さんへのアドバイスに集中できる点も、より資格を活かした働き方といえるでしょう。
就業時間がきっちり決まっていることが多く、残業が少ない会社が多いのも魅力的なポイントです。
正社員や派遣社員など募集形態のバリエーションが多く、家庭の事情などに合わせて働き方を調整しやすい業界でもあります。
通信販売のようにネットで医薬品の売買をする以上、登録販売者として求められている役割はお客さんの相談対応(電話)になります。たとえばコールセンターで電話を受けるという仕事上、電話を受けた本数や販売金額などの数字が見えやすく、会社によっては成績のプレッシャーを感じるケースがあるようです。
電話をかけてくるお客さんはシニア層の方がほとんどのため、悩みを抱えている方の接客は長引く傾向があり、精神的に疲れることも少なくありません。
顔が見えない分緊張しなくて済むのはメリットですが、声だけで安心してもらうためには話し方のテクニックを磨く必要があります。
時間帯によって電話の本数が偏ることが多く、空いている時間と忙しい時間の差が激しいのも人によっては「きつい」と感じるポイントかもしれません。
電話対応でもお礼を言われることはありますが顔は見えないため、対面接客で喜んでもらうことにやりがいを感じる方にとっては物足りなくなるケースもあるでしょう。
対面しないテレフォンオペレーターという仕事は、顔が見えない分、高度なトークスキルが求められます。
話すスピードや声色、お客さんの悩みに的確に回答する判断力などが求められるため、ある意味で対面接客より高度なコミュニケーションとも言えます。
こうしたスキルは仕事に取り組むうちに身につくものではありますが、自ら研究し学ぶ姿勢も必要となるでしょう。
医薬品以外の別の業界でも、コールセンターで働いた経験があれば活かすことができそうです。
テレフォンオペレーターとして電話を受ける業務に加え、薬の注文をもらった際の処理なども仕事の範疇です。
高度なスキルは必要ありませんが、パソコンへの入力や発注業務など、最低限のPCスキルは必要となります。
オフィスワークの経験がある方は、実際の業務で活かすことができるでしょう。